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触法障害者等の弁護・支援プロジェクトチーム

犯罪を行ったことで、警察に捕まっている者(「被疑者」といいます)や裁判にかけられている人(「被告人」といいます)が、事件の捜査や裁判が終わった後、社会内に戻るとき、何らかの困難を抱えていることはよくあります。

 たとえば、認知症との診断を受けている高齢者が万引きをしたとします。その人は、先月も逮捕されたばかりでした。このとき、重い刑罰を与えれば、二度と事件は起こらないのでしょうか。そうではありません。

 障害や高齢、あるいは、生活の困窮など、その人の抱えている困難が事件につながっているとき、二度と事件を起こさないようにするためには、困難を解消するような環境の調整が必要になります。

 環境調整の結果、事件が起こらないということは、新たな被害者が生まれないということですし、社会全体の利益だと言えます。

 そこで、私たちのプロジェクトチームでは、障害や高齢などの困難を抱えた被疑者や被告人が、社会内で安全に生活するために必要な環境調整などの弁護活動に取り組む刑事弁護人をサポートしています。

 具体的な活動としては、たとえば研修をとおして、障害のある人などの環境調整に必要な知識や情報を刑事弁護人に提供しています。また、弁護人が協力してくれる福祉職と一緒に被疑者や被告人の弁護活動を行なえる体制を整える活動をしています