大阪教育大学付属池田小学校の事件に関する会長談話
2001年(平成13年)6月11日
兵庫県弁護士会 会長 大塚 明
1.今回の痛ましい事件について、直接の被害者はもちろん、ご家族や周囲の児童、保護者、教職員、その他の関係者に対して、心からお見舞い申し上げます。
2.兵庫県弁護士会は、従来から「犯罪被害者支援センター」を設置して、犯罪被害者の支援にあたってきました。今回の事件に関しても、もし私たちの力が必要とされるなら、ご遠慮なくご連絡いただきたいと思います。第1回の無料面接相談をはじめ、ご依頼があれば、マスコミ対応や、関係者との交渉や協議などの代理もさせていただきます。
3.すでに、兵庫県下の現場周辺の健康福祉事務所(保健所)と連絡を取り、当支援センターを必要とするケースがある場合には、ご連絡を頂くようお願いしました。
兵庫県弁護士会の犯罪被害者支援センターは、
〒650-0016 神戸市中央区橘通1-4-3 兵庫県弁護士会
電話078-341-7061 ファクシミリ078-351-6651
です。
4.今回の事件の規模と重大性に鑑み、支援センターの弁護士だけでなく、必要に応じて「子どもの権利委員会」などの関連委員会の弁護士にも応援を求めるなど、万全の体制を作ります。また、従来からのカウンセラーや精神科医などとのネットワークをより強化していく予定です。
5.今回の事件に関して、一部では被害者やその関係者に対して、そのプライバシーを侵害したり、被害者の心情を無視したような、無神経な接触や報道がなされています。もとより報道の自由は尊重されるべきでありますが、被害者や関係者に対しては、マスコミ等の関係者は十分な配慮をつくして、慎重な対応をされるよう、切に希望します。
6.今回の事件に関連して、精神障害者の犯罪の問題については、ぜひとも冷静な議論をしていただくよう、お願いします。今回の事件はあまりにも悲惨で重大でありますが、事件の再発防止や、これからの社会のあり方を考えるにあたっては、一時の感情的な議論ではなく、冷静な議論が必要です。