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2016年 神戸新聞掲載『くらしの法律』相談

未成年の息子が窃盗容疑で逮捕された−少年事件として独自の手続き 神戸新聞 2016年12月7日掲載

執筆者:門脇 史尚弁護士

Q:私の息子(15)が、窃盗をしたとして逮捕されました。息子は、どのような手続きで処罰されるのでしょうか?

A:成人が罪を犯した場合と違い、未成年(少年)の場合は、原則として刑事裁判によって裁かれるわけではなく、少年事件としての手続きが進められます。
流れを見てみましょう。@逮捕・勾留 非行に及んだ少年は、警察官に逮捕されます(最大72時間)。逃亡の恐れなどのため、身体拘束を続ける必要がある場合、検察官が裁判官に勾留を請求します(最大20日間)。
A観護措置 家庭裁判所は、少年が非行に及んだ原因を解明するのに専門の検査が必要と考えると、少年を少年鑑別所へ送ります(通常4週間程度、最長8週間)。観護措置が取られないと少年は釈放され、自宅に帰ることができ、在宅で手続きが進みます。
B調査 家庭裁判所調査官が、少年や親との面接、心理テスト、学校への照会などを行い、少年の処分に関する意見を家庭裁判所へ提出します。
C審判 家庭裁判所の個室で開かれます。原則非公開です。審判では、裁判官や調査官から少年や親に対して質問があります。処分としては、更生のため、一定期間、保護観察所の監督に委ねたり(保護観察)、少年院へ収容し指導や訓練を受けさせたりすることがあります(少年院送致)。
例外的に、重大事案で刑罰を科すことが相当なときは、事件を検察官に送り、成人と同様に刑事裁判を受けます(検察官送致)。逆に、更生が見込まれるときには、何も処分をしない場合もあります(不処分)。
少年事件の手続き中、少年および保護者は、付添人として弁護士を選任できます。付添人は、被害者との示談を行ったり、少年の立場から処分についての意見を提出したりするなど、サポートをします。
少年事件手続きは、刑罰を与えることが目的ではありません。少年が非行に及んだ原因を皆で考え、誤った考え方を正したり、家庭や学校の環境を整えたりしてあげることで、少年自身の立ち直りを目的としている手続きなのです。

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