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サラ金などの借金で困っているとき

トニ・トサン

弁護士:高谷武良

1. 「トニ・トサン」とは

「トニ・トサン」とは10日に2割(「トニ」)・3割(「トサン」)の高利を取る貸金業者のことです。
10日で1割の高利をとる「トイチ」と対比してそう呼ばれています。

取立方法が暴力的なのでその面に着目して「暴力金融」と呼ばれたり、貸金業の登録を監督が緩やかな東京都でしてしかもまだ更新なし(登録1回目)(更新前に廃業してしまう)の業者が多いことから「トイチ」(東京都(1)であって、10日に1割との意味でない)とも呼ばれています。トサンの場合、例えば10万円の貸付で3万円を天引され、10日ごとに3万円の利息が付いてきます。
払っても払っても元金が減らず、エンドレスに3万円を支払続けないといけない状況に陥ってしまうのです。

そうこうしている内にトニ・トサンへの利息の支払いが苦しくなるのですが、そのころに別のトニ・トサンからダイレクトメールが届き(実は業者間で連絡を取ったり実質上同一業者なのです)、トニ・トサンの利息を支払うためにまた別のトニ・トサンから借り入れることになってしまいます。
結局、1人で10社から20社のトニ・トサンと取引をしているケースが多く見受けられます。

2. なぜ、トニ・トサンから借り入れることになるのか?

なぜ、こんなことになってしまうのでしょうか?多重債務を抱えて支払が滞ってしまったり、破産宣告を受けたり任意整理をすると信用情報機関に登録され(いわゆるブラックリストに載せられ)てしまい、大手貸金業者はお金を貸してくれなくなります。
他方で、この信用情報がトニ・トサンの間に出回り、トニ・トサンはダイレクトメールや電話で勧誘していきます。
スポーツ新聞や夕刊紙、新聞折り込みの広告で多重債務者を勧誘することもあります。
せっぱ詰まった債務者は不利な条件と分かりつつ背に腹は代えられずトニ・トサンから借りてしまうのです。
契約は電話でなされ、家族関係と職場等の連絡先を記載した申込書に身分確認となるものをファックスで送れば借入金が債務者の口座に振り込まれることが多いです。

そして債務者は上述のようにアッという間に10社から20社のトニ・トサンから借り入れてこれまで以上の借金地獄に陥ってしまうことになります。

3. トニ・トサンの違法性

トニ・トサン業者はトニで年利730%、トサンで年利1095%ともなります。
これは出資法5条2項の上限金利(年利29.2%)を大幅に上回る暴利で、同法8条1項2号で3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金または併科の犯罪行為です。

トニ・トサンが無登録業者の場合は貸金業法11条違反で上記と同じ刑が科せられる犯罪行為です。
その他、取立態様が刑事的にも違法な場合があります。
例えば、私生活や業務の平穏を害する言動による取立行為は、貸金業法21条に違反し、上記と同様の罰則が科せられる犯罪行為となります。

また、民事的にも出資法違反の貸付は公序良俗違反で無効であり不法原因給付だから返還義務なしとの立論も可能です(もっとも債務者がこのことを意図してトニ・トサンから借り入れた場合は債務者に詐欺罪が成立することにもなりかねませんので要注意です)。
真面目にトニ・トサンに利息を返済している債務者の場合は利息制限法に引き直し計算すれば過払いであり、トニ・トサンに不当利得返還請求できることになります(1社あたり5万円の過払いとしても20社あれば100万円にもなります)。

4. トニ・トサン被害に遭わないためには

まず、多重債務状態になって大手業者が貸してくれなくなっても安易にトニ・トサンから借り入れようとせず、弁護士に相談し、キチンと債務整理をしてください。

弁護士であれば自己破産申立以外にも任意整理、特定調停申立、個人再生手続等その方に適した方法を選んでくれることと思います。
大手業者と長年取り引きしている債務者の場合は多額の過払い金が返還されることもままあります。

次に一度債務整理をした方は慎ましくして不要な借り入れをしないよう生活態度を改めましょう。
お金を使わずとも人生を楽しめるように価値観を変えることも考慮してください。

5. トニ・トサン対策

トニ・トサンが上述のように違法だとしてもトニ・トサンから借り入れてしまい借金地獄に陥った素人が彼らと対等に戦えるものではありません。
犯罪行為だといっても残念ながら警察は熱心に取り組んでくれません。

そこで、弁護士に相談してトニ・トサン対策を依頼するのが一番です。
弁護士が受任すればトニ・トサンの取立を撃退してくれるだけでなく、過払い金を取り戻してくれる場合もあります(もっとも事件によって証拠があったりなかったり、取引期間が長かったり短かったりのケースバイケースですから過払い金返還には過大な期待を抱かないでください)。

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兵庫県弁護士会